内臓脂肪を減らす方法を伝授

内臓脂肪によって増えるリスクとは

肥満には皮下脂肪型肥満と内蔵脂肪型肥満がありますが、
糖尿病や高血圧などの生活習慣病と呼ばれる病気の元となるのは内臓脂肪型肥満です。

 

生活習慣病と内臓脂肪型肥満にはどのような関連があるのでしょうか。

 

内臓脂肪型肥満の原因

 

摂取した脂肪が多過ぎて身体の内臓部に蓄積されていくことが大きな原因ですが、
そのメカニズムを知っている人は少ないのではないでしょうか。

 

日々の過ごし方も関連があります。 
肥満の多いアメリカでの調査結果ですが、「テレビを見る時間が長いほど、肥満と糖尿病のリスクが高い」と報告されました。(女性のみを対象とした調査)

 

テレビを見ていると自然に座る、横になるなど動きがほとんどありません。
さらに、テレビを見ながら間食してしまうなど運動不足やカロリーオーバーになりやすい状況です。

 

そのような生活が続いてしまった結果、脂肪が余分に内臓脂肪として蓄積し、糖尿病、高血圧、生活習慣病の予備段階のメタボリックシンドロームを招きやすくなります。

 

アディポカサインの機能低下

アディポカサインは脂肪細胞から分泌される物質です。
アディポカサインには種類がいくつかあり、それぞれ大切な役割を持っています。

 

内臓脂肪が増えるとアディポカサインがうまく機能しなくなります。
それがメタボリックシンドロームや生活習慣病の発症に大きく関わっていることが分かってきました。

 

主なアディポカサインの種類と作用について下記に挙げました。

 

レプチン

レプチン食欲を抑える働きをしています。
蓄積されている脂肪量が増加すると、レプチンが分泌されて食欲を低下させます。
食欲をコントロールし食べ過ぎによる肥満を防ぐ役割をしています。

 

しかし、内臓脂肪が過剰に溜まってくるとレプチンが分泌されても満腹中枢が適切に反応しなくなってしまいます。
満腹感が得られないために、さらに食べ過ぎることで内臓に脂肪がどんどん溜まっていきます。

 

TNF-α

TNF-αはインスリンの働きを妨げる作用があります。
内臓脂肪が増えるとTNF-αも分泌が多くなるため、アディポネクチンと同様にインスリン抵抗性となって、糖尿病の発症や悪化の原因になります。

 

PAI-1

PAI-1は内臓脂肪が増えるとともに分泌が増えます。
血管にできた血栓を溶かすプラスミンという物質の働きを妨げます。
そのために血栓は大きくなり、血液が流れにくくなります。血栓が詰まって流れが完全に遮断されると、心筋梗塞や脳梗塞を起こします。

 

すでに生活習慣病を発症していると、動脈硬化が進行しやすいため、より危険性が高まります。

 

アジオテンシノーゲン

血圧を上昇させるアンジオテンシンを分泌します。
内臓脂肪が増えると、アンジオテンシンが多く分泌され、血圧上昇、高血圧を招きます。

 

内臓脂肪型肥満が引き起こす様々な現象がいくつも重なることによって、糖尿病や高血圧などを発症させ、動脈硬化を進ませます。

 

その結果、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を起こしやすくなります。

 

メタボリックシンドロームの危険因子に高血糖、中性脂肪、高血圧、内臓脂肪型肥満があります。
生活習慣病の発症のリスクは危険因子の数が大きく関わり、持っている危険因子の数が多いほどリスクが大きくなります。
危険因子が1つの人は5.1倍、2つの人は5.8倍、3〜4つ持つ人の危険度は35.8倍になります。

 

アディポネクチンの減少

アディポネクチンは骨格筋や肝臓に働きかけて血糖値を下げるインスリンの作用を高めたり、
動脈硬化が進行するのを抑えています。

 

内臓脂肪型肥満の人はこのアディポネクチンの血中濃度が低くなっていることが分かってきました。

 

アディポネクチンが減少することで、
インスリンの作用が低くなって血糖値が上がる(インスリン抵抗性)、糖尿病の発症、動脈硬化が進むことになります。

 

アディポネクチンの低下には、ストレスに反応して防御する働きと、糖の蓄積と利用を調整する「グルココルチコイド」というホルモンにも影響されます。
グルココルチコイドは脂肪細胞によって活性化されますが、チアゾリジン誘導体という酵素が活性化を抑えます。

 

この作用を利用して、糖尿病治療薬に使われる「チアゾリジン誘導体」はインスリン抵抗性を改善させて血糖を下げること、アディポネクチンを高める働きがあります。

 

この薬によって血糖を下げるだけではなく、動脈硬化の進行を抑えて心筋梗塞や脳梗塞の予防になる効果を期待されています。

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