内臓脂肪増加による「脂肪肝」の危険性

脂肪肝とは、ごく簡単に説明すると「肝臓がフォアグラ状態になっている病気」の事です。

 

フォアグラと聞くと高級でいいイメージを持つ人も居るかもしれませんが、
実はガチョウやアヒルに餌を大量に与えて肝臓を人為的に肥大させたものですから、
健康の面からみれば、非常に良くない状態なのです。

 

そして、内臓脂肪の増加・蓄積は、この脂肪肝の発生にも大きく関係しています。

 

脂肪肝=アルコールが原因とは限らない

脂肪肝の原因と言えば、「お酒の飲みすぎ」など
アルコール関連の影響を思い浮かべる人がほとんどです。

 

もちろん、アルコールも脂肪肝を引き起こす主原因のひとつとなっているのは事実ですが、
実は脂肪肝には「アルコール性」と「非アルコール性」の2種類があり、
たとえお酒を1滴も飲まない人であっても、
非アルコール性の脂肪肝を発症してしまう可能性はあるのです。

 

内臓脂肪による脂肪肝は、非アルコール性脂肪肝のひとつとなります。
内臓脂肪はその言葉の通り「内臓に蓄積する脂肪」ですから、
内臓脂肪が増えれば増えるほど、内臓のひとつである肝臓にも蓄積していき、
それが脂肪肝を招く結果に繋がるのです。

 

脂肪肝の恐ろしさ

脂肪肝は、それだけを単独で見れば「ただ肝臓が太っているだけ」
のように思えますが、それがやがては肝硬変・肝がんに進行してしまうリスクがある、
という点が非常に恐ろしいのです。

 

事実、愛知医科大学教授・米田政志氏監修の『NAFLD/NASH 診断と治療』では
「NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)のうち20〜30%が
NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)であり、
さらに肝硬変に進展して肝がんを合併することもあると考えられる」という趣旨の記述があります。

 

また、2015年に鳥取県保健事業団も、「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)について」
という記事を事業団だよりで発表しており、そこには
「NASH発症後5〜10年で、5〜20%の割合で肝硬変へ進行する」
という趣旨の記述が見られますよ。

 

内臓脂肪の蓄積を放置することは、こうした「肝臓にとっての最悪の事態」のリスクを
増大させることにもなるわけです。