内臓脂肪増加による「無呼吸症候群」の危険性

「睡眠時無呼吸症候群」とは、眠っている間に何度も、
10秒以上呼吸が止まってしまう「無呼吸状態」が起こってしまう病気のことです。

 

さらに、無呼吸状態ではない時でも、
「息を浅くしか吸えない低呼吸状態」であることが多いため、
睡眠時無呼吸症候群の患者は、酸素不足になりやすい状況であると言えます。

 

睡眠時無呼吸症候群による害

 

睡眠時無呼吸症候群になってしまうと、健康面で様々な害が出てしまいます。
主な害として挙げられるのは、以下の通りです。

 

○仕事に集中できない。
○日中に強い眠気に襲われる。
○体がだるく疲れがとれない。
○集中力を欠いた運転・居眠り運転などを起こしやすい。
○体の細胞への酸素供給が不足してしまい、細胞の新陳代謝にも支障をきたす。
○血液中の酸素濃度が低下する事で「低酸素血症」が生じ、
これが心拍数や血圧を上昇させ、心臓や血管に負担をかける。
○最悪の場合、突然死もあり得る。

 

「時々呼吸が短時間止まるだけ」などと、睡眠時無呼吸症候群を軽く見ている人も
少なくありませんが、実は恐ろしい病気なのです。

 

 

内臓脂肪の増加・蓄積が睡眠時無呼吸症候群リスクを高める理由

 

内臓脂肪の増加・蓄積は、睡眠時無呼吸症候群の大きなリスク要因のひとつです。

 

なぜ、睡眠時無呼吸症候群リスクが高まるのかというと、
まず、内臓脂肪が増えると「深い呼吸をするために大切な横隔膜や肺を
内臓脂肪が圧迫してしまう」という状況が生まれます。

 

そして「内臓脂肪が増えすぎると、気道の周りにも脂肪がつき、
気道を狭めてしまうため、呼吸がしにくくなる」という状況になります。

 

また、舌の脂肪量というのは、実は内臓脂肪の量に比例するように増えます。
この事は、2014年10月に発表された『Tongue fat and its relationship to obstructive sleep apnea
(舌脂肪と閉塞性睡眠時無呼吸の関係)』という論文で触れられており、
「舌の脂肪量は内臓脂肪量と関係があり、睡眠時無呼吸の症状がある人は、
無症状の人と比べると舌の容積、特に脂肪量が多い」という趣旨の記述があります。

 

内臓脂肪が多い人は舌も脂肪で肥大し、
その肥大した舌が気道を塞いでしまいやすくなるのです。

 

呼吸が浅くなり、気道が狭くなり、その狭い気道をさらに舌が塞いでしまう…
という、いくつもの要素が重なってしまうため、
睡眠時無呼吸症候群のリスクがグンと高まってしまうというわけです。