内臓脂肪増加による「糖尿病」の危険性

食事後は誰でも血液中のぶとう糖(血糖)の量が増え、徐々に減少していきます。
血糖を減らすのはインスリンという膵臓から分泌されるホルモンです。

 

しかし、糖尿病の人はインスリンの働きが十分に作用しないため、
血糖値があまり減らずに血液にぶとう糖を多く残した状態になっています。

 

糖尿病は初期には自覚症状がありませんが、
進行すると3大合併症と呼ばれる病気につながるため、放置すると日常生活に大きな支障が出てきます。

 

血液検査で発見できるので、早期に発見したり、
血糖値が糖尿病の診断基準には当てはまらなくても予防することができます。

 

糖尿病の診断基準と中間域

通常は検査当日の朝食はとらずに、空腹時の血糖値を測定します。
このときの数値によって「血糖が高い」「糖尿病の疑いがある」と判断された場合は、
別の日に検査しなおしたり、血糖値以外の項目を検査します。

 

空腹時血糖の正常値は100mg/dl未満ですが、糖尿病は126mg/dl以上で診断されます。

 

血糖値以外に糖尿病と関連する項目として、
食事をとった後の血糖(随時血糖)が200mg/dl以上、
ヘモグロビンA1cが6.5%以上と確認された場合に糖尿病と診断されます。

 

空腹時血糖は前日の食事によって差があるため、
最近1ヶ月の血糖を反映するヘモグロビンA1cという項目が追加されるのです。

 

空腹時血糖が正常範囲を超えるが、糖尿病の基準まではいっていない、
100mg/dl以上、126mg/dl未満は「高め」とされる中間域です。

 

この段階では糖尿病とはいえませんが、
メタボリックシンドロームの健診では「糖尿病発症のリスクあり」と判定されます。

 

糖尿病の原因

糖尿病には原因によって2つの種類に分けられます。

 

「T型糖尿病」と呼ばれるタイプはインスリンの分泌量が足りないために起こります。
子どものうちに発症することが多く、食生活や運動不足の影響ではありません。

 

日本人の95%は「U型糖尿病」と呼ばれています。
肥満、高カロリーの食事、運動不足など生活習慣によって中高年の発症が多くなっています。

 

高血糖の状態が続くとインスリンが分泌されても、血糖が下がるように反応しにくくなるのが原因です。

 

糖尿病の症状と3大合併症とは

自覚症状はほとんどありませんが、進行した場合に3大合併症として、ようやく気づくことがあります。

 

糖尿病性網膜症

眼の奥にある網膜という部分に毛細血管が通っていますが、
この血管が傷んでいくと視力低下、失明、白内障を引き起こします。

 

視力低下は元に戻ることが困難で、できるだけ進行を防ぐ治療が行われます。

 

糖尿病性腎症

尿は腎臓の毛細血管で血液をろ過して作られます。
毛細血管が傷んでいくと腎臓の機能が低下して、尿として老廃物を出せなくなります。

 

体のなかに老廃物がたまって排出できなくなり、重度になると人工透析が必要になります。

 

現在、人工透析を受けている人の中で1番多いのが糖尿病性腎症です。
週に何度も、何時間も透析に時間がかかるので、仕事を続けることができなくなってしまう可能性があります。

 

糖尿病性神経障害

手や足先がしびれる感覚、怪我をしても痛みが感じにくくなります。
特に、怪我をしても痛みに気づかないために雑菌が入って、指先が壊死していきます。
壊死した部分が広がると切断する手術が必要になり、義足の使用することも考えなければなりません。

 

糖尿病の治療と予防

予防と基本的な治療は高血圧や脂質異常症と同様に、食生活の改善と運動習慣です。

 

高カロリーな食事や栄養の乱れを見直し、日常生活の活動量にあわせたカロリー設定で献立を考えます。
バランスがよく、糖尿病の人向けのメニューを宅配弁当も便利で簡単な方法です。

 

内臓脂肪型肥満の人は、運動することで減量とともにインスリンの反応を高めることができ、
運動して脂肪細胞を活性化されると、血糖の他にもコレステロール値を改善する作用があります。

 

食事と運動では十分に改善できない場合は血糖を下げる薬、インスリンの反応を高める薬があります。
薬を飲みつつ、血糖値をコントロールできる体を目指します。